心のかけら、愛しの忘れ形見 ドーリスのご紹介★*&2016年のたくさんのありがとう。*

昨日はお披露目した4人のおしりちゃんに
沢山の反応をありがとうございました♡
美人さんの鳥ちゃんズは引き続き
おうち探し中です(*´ω`*)♡


ひとり、またひとり…とお迎えされる
おしりちゃんたちが、オーナー様に
幸せを運んでくれる子でありますように。

さて、大晦日ですが本日もご紹介です。
個人的には今年の技術の集大成となった子かもなあ…


★ナラの木の精ドーリスと芋虫のニーユ★

IMG_9068.jpg 

どこにいるかわかるかな?
かくれんぼが上手なドーリスは
ナラの木の精…というより
大木自身の心が具現化した姿です。
ドーリスはもちろん、
胸のウロにいる芋虫のニーユも。

木目が刻まれた新しい作風の子で、
葉っぱが前髪だったり、
体から葉が生えていたりします。


IMG_9074.jpg 

大きさは約16cm。
はじめシルバーの瞳を使いました。
薄い瞳は怖くなるので避けていましたが
アイリングで輪郭づけることで
ほんの少しだけ優しい瞳になりました。

怖い印象があったみたいなのですが
私は久々に表情豊かな心が通じるような子と
出会い、手のひらの中で対話できた気分です。


IMG_9076.jpg 

全体的に汚しの入った
年季を感じる色付けにしてあります。
チャームポイントは突き出たニーユと
葉っぱのしっぽかな~(*´ω`*)

露出した肌には抜かりなく、
木目のテクスチャが入っています。
ドライブラシで塗るのですが、浮き出る
模様に胸が躍りました。


IMG_9082.jpg 

後頭部にも葉っぱが生えています。
実はこの葉っぱはナラの葉っぱじゃないんです。
物語の字数制限のために泣く泣く削ったのですが、
実はこれはアケビのツルという設定だったんです。
孤独な大木には、静かな友達が必要です。


★ドーリスのちいさなおはなし★

IMG_9084.jpg 

昔、命あるものとないものには区別なく、
すべてに心があると信じていた旅人がいました。
この世にあるすべてのものに名付けて流離う
変わった旅人で、名付けによって
<なんたるか>をさだめられたなら、
それはもう男にとって
立派な心あるモノとなると
考えていたそうでした。

やがて年老いた男が"子どもたち"を
もう覚えていられないと悟った時、
広大な草原にどんぐりを一つ植えて
男は立ち去りました。
変わり者の男を覚えている人は
数多くいましたが、
誰も彼の名前を知る者はいませんでした…

長い年月を経て旅人のどんぐりは
大きなナラの木になりました。
毎年多くのどんぐりを実らせましたが
不思議とその大木以外に、
ナラの木が芽生えることはありませんでした。
しかし生き物の憩いの場として欠かせない存在でした。

目覚めは突然訪れました。
どこから来たのか自分でもわからないけれど、
自分がドーリスだということだけは
自覚できました。
胸に空いた穴からはニーユという
芋虫が出入りすることも。

IMG_9080.jpg 

二人は目覚めた時からお互いを知っていて、
古くからの知り合いのような
懐かしい気持ちにさえなりました。
さらに奇妙なことに大木の幹には
ドーリスの胸のウロによく似たウロがあり、
そこは生き物の巣でもあると知ったのです。

ドーリスとニーユは自分が
大木の心であると理解しました。
それから大木はいつものように
多くのどんぐりを実らせましたが、
次の春はいつもと違いました。
ナラが発芽したのです。

ドーリスとニーユは双葉を確認した後で
様々なカタチのモノたちが
見えるようになりました。
やがて次々に名乗る彼らの名前は、
どれも男が名付けてきた
"子どもたち"のものであると
気付いたのです。

それなのに誰一人
男の名を知りませんでした。
男には名前がなかったのです。

ドーリスたちは目覚めた仲間と
相談して男の名前を考えました。
心を与えてくれた父である
男の名前は、豊かなナラの森が
よく知っているのです。

***



いかがでしたか?
<名前が存在を証明する>というのは、
お互いがお互いを認知して、新鮮な
記憶によって存在を証明しあうからこそ
<あなた>と<私>がここにいるといえる…
という考えと似通うところがあります。

男は全てに名前を与えて流離う旅人でした。
<名前>がその他大勢から特別な何かに差別化する、
一つのラベリング行為だったのです。
名前は、それが<何たるか(どのような存在か)>を
決める要素でもあります。
男はアイデンティティを対象に与えたのです。
(あると考えた・感じられるようになった、かな?)
それはなぜか?
自分が名前を持たないために、
何たるかを証明できず、差別化されることのない、
もっと言えば記憶されない単なる男であり、
それはとても孤独なことだったからです。

覚えていること、覚えられていること、が
どんなに大きなことを成し遂げるよりも
どんなに偉くなることよりもずっと難しいと思います。
財を成し、何か形に残る何かを作ったとしても、
そのものがあなたの存在を証明したりはしません。
覚えている人がいるから、あなたはそこにいるし
そこにいた、と証明されるのです。
人は簡単に、忘れてしまう存在です。

そんな彼を覚えていたのは、
心を与えられた世界中のモノでした。
名前をあたえることは、
男の一部を預けることでもありました。
形見でもあるドーリスらこそ、男の生き証人です。
父である男を慕い、生き、増えることで
男の存在をつないでいこうとしたということです。


***


2016年もわずかとなりました。
今年は企画展にお誘いいただいたり、
デザフェスのポスターやチケットに
掲載していただいたり、委託店とのご縁や、
クリエイターの方々とのご縁もありました。

IMG_9161.jpg 

オーダーによって特別な子たちを
制作することもできました。
いろいろなことがいっぺんに起きて
ついていくの必死だった気がしますが
どれも私の力になっています。


IMG_9162.jpg 

今年初めに作った子たちが数年も
前からいる子のように感じていたり
去年と同じような時間感覚に襲われています。
どの子もかわいく、みな特別な子たちです。


IMG_9163.jpg 

打ちのめされたり、喜んだり、
泣いたり笑ったりが激しかった一年、
みなさまに支えられてこの一年も
作り続けることができました。
本当にありがとうございます。

来年もまた、頑張って新しいことに
どんどん挑戦していきます。
どうぞよろしくお願い致します(*‘ω‘ *)♡
それでは良いお年をお迎えください!

Cast a spell !!
星嶋すみれ

スポンサーサイト